花を楽しむ、なごみの宿

季譜の里 季譜の里

コラム
2016.03.31  コラム

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昨日は夏の料理撮影をおこないました!
お越しいただいたのは岡山では有名なべあもんさん。
季譜の里では主に料理写真をお願いしておりますが、
数々の広告から、美術品の記録撮影まで幅広くご活躍されています。

上の写真は単品料理を撮影している様子。
ひとつひとつ、ライティングを施しながら丁寧に撮影を進めて参ります。

 

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こちらは会席全体のイメージ写真撮影の様子。
低めのテーブルに料理を並べ、大き目のライティングセットで撮影をします。
並び方も細かく調節し、全体のバランスを整えている最中。

 

料理旬彩懐石-夏-2-800

そしてこちらが!・・・昨年撮っていただいた料理写真でございます(笑)。
今回撮った写真は暫しお待ちくださいませ。

夏の会席料理は6月1日から。
今年もやわらかアワビの蒸し焼きと氷のドームのお造りに、
旬の食材をご用意しておもてなしいたします。
楽しみにお待ちくださいませ!

2016.03.06  コラム

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兵庫県たつの市の綾部山梅林では、梅の花が見頃を迎えています。
24万平方mの広大な敷地には10種の梅が植えられ、
ひと目2万本、海の見える梅林として西日本随一といわれています。
観梅期は概ね3月21日頃まで。
湯郷温泉へ関西方面からお越しの際は、是非、お立ち寄りになってみてください。

『兵庫県たつの市 綾部山梅林』

住所:兵庫県たつの市御津町黒崎1492
(中国自動車道経由・湯郷温泉からお車で約80分)
お問い合わせ:079-322-3551/黒崎梅園組合
駐車場:あり/1000台/1日普通車500円、大型バス1500円
入園料:大人500円、小人400円(梅ジュースまたは、甘酒付き)
開館時間:9~17時
公式ホームページ:http://www.ayabeyama.jp/

2016.03.02  コラム

DSCF3291本日より真庭市勝山の西蔵さんにて、ガラス作家・安達知江さんと
中野由紀子さんの二人展が開催されています。
やわらかい日差し、草木の芽吹きや新しい命の誕生。
そんな、物事の始まりを感じさせる春に因んで、
二人の視点や感性から生み出された作品の数々が並びます。

キルンワークという技法でゆっくりと時間を重ねて造形された、
穏やかな世界感を持つ安達さんの作品。
吹きガラスへの即興的な描写、植物をモチーフに刻まれた
様々な模様で遊び心溢れる中野さんの作品。
その二つが織り成す世界は、思いを巡らすだけでもちょっとワクワクしてきます。

会場のある街並み保存地区では、ちょうど雛祭りも行われてる最中。
硝子と雛で、春を感じる時を過ごすのも、素敵な一日になりそうですね。

二人の硝子展~草木萌動~
安達知江×中野由紀子
3月2日(水)~3月6日(日) 11:00~16:00
○期間中作家在郎
会場:西蔵 岡山県真庭市勝山116
TEL:0867-44-5300

2016.02.06  コラム

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ふわっと白く濁った食堂の曇窓。
ドアの隙間からほんのりの漂ってくる鰹出汁の香り。
それは私達にとって、「あぁ、今日は木曜日か」と
知らせてくれるシグナルでもあります。
何故なら、私達にとって木曜の賄いと言えば、「うどん」だから。

食堂の奥にある大きな金属鍋。
その蓋を取ると、ぐつぐつと煮えた湯の中に てぼ が3つ入れてあります。
うどんを食べる時の楽しみのひとつが、
この てぼ(麺を茹でるざる) で麺をを好みの固さに仕上げること。

茹ですぎない程度に湯に浸し、
勢いを付けて湯切りをした後、さっと冷水に通し麺を引き締める。
そして、その後に再びお湯で麺を温め直し、
どんぶりに移したら、熱いつゆを注ぎます。

こうする事で、麺の弾力も増し、
あつくておいしいうどんを食すことが出来ます。
この一連の作業を行い、食べる事で、なんだかうどんが
いっそうおいしく感じられるのです。
(おそらく、自己満足なのでしょうが)

さて、当館で代々伝わる『木曜のうどん』。
それはその時々で様々なバリエーションがありますが、
時折変わり種のものがお目見えします。

本日は、煮込んだ具在をかけて食べる、なんだか家庭的なうどん。
シメジ、エノキ、細切りにされた油揚げに、
色添えでカマボコが刻み込まれ、少し甘めに炊かれています。
これをつゆを注いだ麺の上にさっとかけて食べるのですが、
鰹出汁と具在の甘味がほどよく絡みあい、
なんとも言えないまろやかな味に。

この、「何うどん」といったらいいか分からないけど、
素朴でおいしいうどんこそが、『木曜のうどん』の定番。
私達にとっては、おふくろの味、的な存在です。
(作っているのは、調理場のベテラン男性ですが)

しかし、何故、『木曜日』にうどんなのか…。
今ではその真相が分かる者は、残っているとか、いないとか。

2016.02.04  コラム

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旅館業に携わる者にとって、ひとつ楽しみなものがある。
それは、「賄い」。
食と住をお客様に提供する私達は、ある意味大きな家族であり、
「賄い」は毎日の活動力の源になるものでもある。

そんな、とある日常の一コマをお届けする【本日の賄い】シリーズ(?)。
第一回目は『デミカツ丼』だ。

あたたかいご飯の上に適度な大きさに刻まれたレタスを敷き、
その上にドンっとカツを乗せ、デミグラスソースをたっぷりとかける。

見た目の存在感の強さが表す通り、
その味とボリュームにはドシっとしたパンチがあり、
食べる度に、旨さとこってりさが味覚と満腹中枢に
ボディブローの様に効いてくる。
この料理は一体…どこで生まれたのだろうか?

その歴史は昭和6年に遡る。
岡山市の料理店「味司野村」。今ここはカツ丼の名店として知られているが、
その創業者である野村佐一郎氏が、東京のホテルで修行中にデミカツ丼を
考案したのが始まりだ。

後にそのメニューが評判を呼び、近隣の大衆食堂や喫茶店などでも
同様の料理を提供しはじめ、いつしか岡山市中心市街地では
多くの店がデミカツ丼を出す様になった。

なお、デミカツ丼を古くから提供している店は、これを単に
「カツ丼」としてメニューにしており、通常の卵とじのカツ丼も
おいてある場合は「卵とじカツ丼」、「卵カツ丼」、
「カツたま丼」などの名称を用いている。

最近デミカツ丼をメニューとした店では、
デミカツ丼は「デミカツ丼」の名称で提供する場合もある。
加えて驚くべき事は、岡山市内の多くのラーメン店では
これをラーメンとのセットメニューで提供している事だ。

ラーメン店でデミカツ丼が提供される理由として、
その出汁がデミグラスソースのベースとして応用できる事。
そして、それが大衆食として定着していた事が考えられる。
サイドメニューとして適切な存在だったのだ。

更に、当時の人気ラーメン店が提供し始めた為、
対抗して競合店でも提供しだしたという説が一般的とみられている。
湯郷温泉周辺では、見られないメニューだが、
岡山市に赴いた際は、是非その組み合わせを味わってみてはいかがだろうか。