花を楽しむ、なごみの宿

季譜の里 季譜の里

コラム
2018.06.22  コラム

先日は美作市海田(かいた)にある海田園 黒坂製茶さんに足を運んできました。海田地区は岡山県を代表する茶処で、その栽培は江戸時代から現在まで続いています。岡山県茶品評会でも最優秀賞を受賞する茶園があるなど、その品質は県内トップクラス。県内外で海田茶として幅広い年齢層の方に親しまれています。

この度の目的は、そのお茶の味を最大限に楽しめる「新茶の水出し緑茶」について。海田地区は関東など他の地域に比べて収穫が遅いそうで、6月まで新茶を楽しめるとの事です。お茶に精通した黒坂製茶さんにその魅力を伺って参りました。

 

黒坂製茶さんの新茶です。その特徴は茶葉のキメの細かさ。よく見る青柳よりも随分葉が小ぶりです。味わいの方も爽やかで香り高く、二番茶以降に比べてカテキン・カフェインが少ない為、苦味や渋みが弱いそうです。そして、新茶には旨味や甘味の成分であるアミノ酸(テアニン)が多く含まれています。この旨味成分は一定時間陽に当たるとカテキンに変質してしまうので、新茶ならではの味わいの元。リラックス効果や集中力を高める作用もあると言われています。

そして水出し緑茶の魅力は、ほのかに感じられる甘みと、お湯出しよりもまろやかになる風味。新茶を水出しする利点は、旨味成分のテアニンが温かいお茶よりも残りやすい事。さらに、低い温度でじっくり抽出するのでカフェインが出にくくなる事です。成分と味わいを考慮すれば、新茶を水出しする事はとても理にかなっている様に感じられます。加えて熱に弱いビタミンCも多く残る事になるので、お肌にも良さそうです。

お話を伺った後は、実際に新茶の水出し緑茶を試飲させていただいたのですが、その味わいは梅雨のジメジメとした暑さが吹き飛びそうな爽やかさ!茶葉を一晩水に浸しておくだけなので、自宅でも作ってみようと新茶をいただいて帰りました。

 

製茶工場の裏にある茶畑も見せていただきました。昔から代々伝わる畑の眺めは、美作市の原風景そのものです。ちょうど刈り取りをされた後だそうで、茶葉の表情は新茶の柔らかなものから硬くザラリとした質感を帯びていました。

 

さて、只今季譜の里では、この度お話を伺った海田園 黒坂製茶さん直伝のレシピにて、水出し緑茶をウェルカムでお出ししております。新茶でお楽しみいただけるのは6月末まで。美作の豊かな自然の中で培われたその味わいをお楽しみいただければ幸いです!

 

海田園 黒坂製茶
住所:岡山県美作市海田2343
お問い合わせ:0868-72-2801
HP:http://kaitaen.com/index.html

 

 

2018.05.07  コラム

ゴールデンウィークも明け、山々の緑も深まりを見せる湯郷温泉。館内や庭園の雰囲気も随分と変わって参りました。この度は、館内76箇所を彩る花々から少し、その様子をご紹介させていただきます。

 

まずはロビー、フロント前の生け花。毎回大きな枝が驚きを与えてくれる大作です。4月はじめまでの麗らかな花々が彩る様子とは一変し、爽やかな緑一色が目を引く佇まいになりました。枝は近隣の山々から、ヤマツツジ、姫榊(ひさかき)、杉、アセブなどが活けられています。

 

こちらは女性大浴場前の生け花です。この時期にたくさん見かける小手毬(こでまり)の白い花が目を引きます。日中は中庭から入り込んでくる陽に照らされ、自然光のライトアップを浴びる様をお楽しみいただけます。

 

近づけば、後ろにはそっと伸びる菖蒲(あやめ)の花が一輪。観る角度で様々な発見があるのが、黒田先生のお花の良い所だと感じさせられます。

 

ロビーから奥を見た時に目に入る込んでくる生け花です。10年かけて集められた古木の数々に、杉、ナツハゼ、小手毬が添えられています。「朽ちた木々が生け花になる事により、再び生を受ける様な自然のエネルギーを感じてもらいたい。」そんな黒田先生の思いが込められたお花です。

 

この春は、そのお花の前に備前焼の花器を置いてこんな演出も。毎回少しずつ移り変わるその様子は、私たちスタッフも楽しみにしています。

 

これから初夏にかけては、緑深まる枝葉が印象的な生け花をご覧いただけます。ご来館の際は、館内を散策しながらごゆっくりとお楽しみいただければ幸いです。

 

※季節の花ギャラリーでは、季節毎のお花もたくさんご紹介しております。
>こちら

 

2016.11.26  コラム

_dsf0748-%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%bc-2

湯郷温泉も朝晩はすっかり冷え込む様になりました。
早朝は朝靄の深みも増し、天候によっては幻想的な温泉街をご覧いただけます。
冬の訪れを感じる湯郷温泉のこの光景。
ぐっと冷えた晴れの日は、ちょっぴり早起きしたくなって参ります。

 

_dsf0742web

湯神社横の薬師堂では、紅く染まったモミジは散り、絨毯のようになっていました。
枝に茂る紅葉も綺麗ですが、地面を彩る落ち葉も素敵です。

 

2016_11_06

ご宿泊様限定で運行している雲海バスもいよいよ今月末まで。
最初の写真の靄の上には、この様な光景が広がっています。
雲海の見頃は気温によって異なりますが、7時〜8時頃でしょうか。
タイミングが合いましたら、この光景は是非生でご覧になってやってください。

尚、雲海を見れる大山展望台への道中は、霧がかっております。
マイカーで赴かれる際は、どうぞお気を付けくださいませ。

 

 

2016.11.08  コラム

1_dsc1028

先日は冬料理の試食勉強会を行いました!
お料理が変わる毎シーズンにスタッフで行うのですが、
今回は蟹がメインの冬料理!
それぞれの料理の注意事項やポイントを押さえながら、
和やかな雰囲気の中で進められました。

 

2_dsc1021

ひとつひとつ献立で料理と食材を確認しながら盛り付け、味をチェックします。
こちらは冬の会席コースの前菜。

 

3_dsc1020

試食勉強会の進行を進めるのは若き料理長・西本です。
先代から長を引き継いで早2年目。
季譜の里の味を守りながら、毎時シーズン新たな試みにも挑戦しています。

 

4_dsc1039

「おいしそうな香りが・・・」と思ったら、
冬の『旬彩会席』の定番、和牛ロースの溶岩石ステーキが焼かれはじめました!
火の通し加減もお好みで、ご本人で焼いてお召し上がりいただけます。

 

5_dsc1047

お料理出しは専門のスタッフが携わりますが、フロントスタッフも細かく出し方を教わります。
どういった料理をどういった方法で提供するのか。
どうすればおいしく召し上がっていただけるのか。
お料理でのおもてなしの知識を共有いたします。

 

6_dsc1022

そして、蟹!
季譜の里では、ずわい蟹を炭火焼きでお召し上がりいただきます。
頃合いの焼き加減、上手な殻の向き方など、
是非お食事処でスタッフのお尋ねください。

 

7_dsc1041

若いスタッフにはベテランのスタッフが付き、
会話をしながらお料理出しにまつわる様々なお話を。
季譜の里の伝統を少しずつ若い世代へと伝える大切な時間です。

 

8_dsc1055

キレイに殻が向けた蟹に「やった!」という表情がでました!(笑)
季譜の里の冬料理は2月15日まで。
今シーズンも冬の味覚を存分にお楽しみくださいませ!

季譜の里のプラン一覧・ご予約はコチラ
https://www.kifunosato.com/wp/plan

 

2016.09.18  コラム

昨日はお花の生け替え日。76ヶ所の生け花の総入れ替えが行われました。
ブログには久々に登場の黒田先生です。

 

秋らしいシオンなども扱われ、館内はより季節の深まりを見せています。

 

ひとつひとつ、こころを込めて丁寧に。

 

花材と対話しながら生けてまいります。

 

夏が過ぎても季譜の里ではまだまだヒマワリの時期。
至る所で黄色い元気な花弁もお楽しみいただけます。

 

お昼前から晩方までかけて無事に完了。
毎週金曜日、月曜日の夜は生けたてのお花をご覧いただけます。
ご滞在の際は、四季の花々をごゆっくりとお楽しみくださいませ。